常に目的は何かを考えて同友会運動をしていかないといけない

横本 恭弘氏

<横本 恭弘・プロフィール>
1957年愛媛県生まれ。大学卒業後、一級建築士を経て1988年社会保険労務士合格。1991年横本社会保険労務士事務所設立。愛媛同友会に1989年に入会。
松山支部幹事長、経営労働委員長を歴任、現在総務担当理事を務めています。現在、愛媛県社会保険労務士会会長。

社会保険労務士業務及びコンサルティング業務において愛媛県内業界で初めて、ISO9001認証取得。特定社会保険労務士として、労働基準監督署、経営者と社員の橋渡しなど、道理ある解決法を導く企業家的専門家として活躍中です。愛媛同友会にあっては、同友会運動と企業経営を車の両輪として、同時に会員や事務局の相談等々、頼りになる存在です。
―入会のきっかけ

1989年に入会しました。前年の1988年に前職の一級建築士としての建築業の仕事から今の仕事に変わり、義父の後継者として社会保険労務士の資格を取り、勤務社会保険労務士として働き始めました。現在は特定社会保険労務士となり働いています。

 

理系から文系に大きく変化したため、経営者と相対するのは中小企業の経営者の方々の悩み等は何もわからない状態でした。それを学ぶために同友会に入会しました。

 

入会後は例会に毎月参加して、グループ討論等を積み重ねながら自分の仕事に生かしていきました。

―同友会での学び、経営に生きていること

同友会で学んだことは経営理念が必要であり、重要であることと、同友会運動と会社経営は車の両輪であることです。

 

同友会で役員をするようになり、運動や会員の増強に関してよく議論したことがありますが、会員の増強は辞書の1ページを増やすことだと思っています。100人100様で様々な経営者がいらっしゃるのでページを増やすことは重要だと思っています。ただ会員数だけ増やすこともまた違うとは思いますが重要な指標ではあると考えています。

 

常に目的は何かを考えて同友会運動をしていかないといけないなと思っています。

 

2015年度のスローガンや「人を生かす経営」にも書かれていますが、経営者としての責任を果たしていかないといけませんし、それが問われるのが同友会の醍醐味であると思います。

―失敗や成功

後継者として今の仕事を始めましたが、先代を越えよう越えようと思っていた時期があります。そういった時は色々なことがうまくいきませんでした。ある時、越えるんじゃないんだ。と気が付きました。今のポジションを与えられたことに感謝しないといけないなと思った時、越えようと思わなくなりました。「越える」というのは間違っているのだと思います。自分の独自色を出して、自分が自社や自分を作っていくことが大切なのだと気づきました。

 

先代には先代の、自分には自分の色があり、評価するのは自分ではなくお客様です。そういう考えに至った時にお客様も自分の方に向いてくださったかなと感じています。

 

また、地域で一番になりたいと思い、色んなことに手をだそうとしていた時期がありました。しかし、専門性を追求しないといけないと教わりました。ある人に言われた事があります。「専門性もまだ掘っていないのに幅広げようとしたらダメだよ」自分の強みはなんだろうと考え、自分の色や専門性を追求しました。そうすると自然と幅も広がって来ました。今もこれからも専門性を深め続けていきたいと思っています。

―同友会への期待

同友会への期待は、常に目的は何かを考え、原点に立ち返って同友会運動を進めていくことです。

 

自主・民主・連帯の精神を大切に、民主的な運営は特に重要だと思っています。そして事務局と会員は対等です。事務局も経営者の心や考えを持って活動していかないといけないと思います。そうすることで同友会運動はより活発になっていくのではないでしょうか。

 

事務局と会員が対等だということ、同じ目線、立ち位置で運動を進めていくことが同友会の真髄ではないかとも思います。

 

同友会にボスはいません。民主的に、今後も会員を増やし、もっと同友会運動を進めていくべきだと思います。

インタビュアー・文責:伊井 達哉(愛媛同友会 事務局員)

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